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庭木の植え方

1 根元のカバーは外しましょう。

 

笑い話のような話ですが実話です。

私の知人がレッドロビンで生垣を作りました。その後、成長が悪いため相談を受けました。現場を見ると、レッドロビンはホームセンターで売られていた状態で植えられていました。つまり、ビニールの黒いポットに入ったままです。

 

プロが苗木の生産者から購入する場合は、麻や縄といった有機質の素材で根が覆われています。こうした素材なら時が経てば土中で分解されますし、逆に外すことで根の周りの土を崩し細根を傷めるので、そのままにして植栽します。

 

しかし、一般の方が街中のホームセンターなどで庭木を購入した場合、庭木は、黒いポット、あるいは簡易なプランター等に入って売られていることが多いです。こうした無機質の素材に入っている場合、それらは外して植えるのが基本です。

2 植え穴は大きめに、そして先細りにしない。

 

穴掘りは面倒な作業です。まして土の中から何が出てくるか分かりません。しかし、木にとってはそこが終の棲家になるのですから、木のためを思って少しでも環境をよくしてあげましょう。

 

掘る穴の大きさは、根よりもかなり大きくします。木の生育を阻害するコンクリートの塊、石(プロはこれらを「ガラ」と言います。)などは除去します。穴の形は下のイラストのような感じです。

植木の植え方

何も考えずに穴を掘ると、右のイラストのように先細りな穴になります。しかし、イラストを見て分かるとおり、この掘り方では、後から根っこの下に土を入れにくく、結果として成長が悪くなります。

 

左のイラストのように、底が平らになるように掘って、その後、中央に土を盛ります。こうすることで、植えるときに庭木を回転しやすくなり、向きの調整がしやすくなります。また、この穴の形なら、根っこの下まで水や土が入りやすくなります。

 

3 庭木を植える深さは

 

木を穴に置いたら、向きを調整します。植木の向きについては、難しいので別ページで解説しています。

 

向きが決まったら一気に土を戻したいところですが、その前にもう一手間あります。それは木を植える深さを考えることです。

 

植木の植え方 根張り

木の観賞価値は枝葉ばかりではありません。

つい上にばかり目がいきがちですが、木の美しさの魅力は根元(「根張り」といいます)にもあります。

特に樹齢を重ねるほど、その魅力は増していきます。

 

狭い庭では特にこの「根張り」を美しく見せると、低い樹木であっても大木の味わいが醸し出され、土地の狭さを忘れさせてくれる効果があります。

 

木を植えることに慣れていないと、ついつい深めに植えた方が木のために良いのでは、という強迫観念に駆られます。しかし、木の根は土(水分、養分)と同時に、酸素も欲しています。

 

深く植えすぎると木は「窒息」します。そして窒息を防ぐために、地表近くに新たな根を発生させます。「二段根」と呼ばれるもので、木には大変なダメージを与えます。

 

また、根の生育にはある程度の温度も必要です。深い場所よりも地表の方が温度が高いため、生育の衰えた木をあえて、浅く植え直して復活させる方法もあるほどです。

 

ただし、あまりに浅すぎると根が乾いたり、水分、養分を十分に吸い上げることができません。木は浅くもなく、深くもなく植えるのが基本です。表現が適切かどうか分かりませんが、人間でいうと「腰骨が見える程度」の深さで決めるのがいいでしょう。

 

4 素人は「水極め」で

 

いよいよ土を戻して水をあげますが、その方法は木の性質によって二通りに分かれます。造園関係の本には必ず載っていますが、「土極め」と「水極め」です。

 

簡単に言うと「土極め」は、根の周りを土でビッシリと固めてから水をあげる方法で、マツ等の移植に用いられますが、作業が大変な上、活着しないリスクもあるので、ここでは割愛します。

 

もう一方の「水極め」ですが、まず、穴の深さの半分程度まで土を戻します。その後、ホースとスコップを使って水と土をドロ状にしながら、少しずつ埋めていきます。スコップに加え、棒を使ってドロをかき混ぜるような感じで行います。棒はバールでも、鉄筋棒でもなんでもOKです。

 

時間をかけて、よくかき混ぜて、これ以上ドロが入らないと思ったら、木全体を揺すります。するとまた、どんどんドロが入っていくはずです。こうして根鉢と土を密着させます。

 

水が溢れたら作業を一旦休止します。

そして水がひいて、ドロが固まってきたら最後に足で踏み固めて終了です。(慎重を期すなら「水鉢」という小さな堤防を作ります。) 

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