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モチノキの剪定

モチノキとは

 モチノキ科の常緑広葉樹です。流行の雑木類に比べ、大きな特徴のない樹木ですが、その分、飽きがこないため、モクセイ、モッコクとともに「庭木の三名木」として和風庭園には数多く植栽されています。また、比較的、葉が肉厚であるため、防火林、防風林としても用いられています。

 

放っておくと

 5m~10mほどの高さになります。

 枝葉を密生させると、カイガラムシが発生し、「すす病」になることがあります。また、新芽はハマキムシの被害に遭うこともあります。 

  

モチノキの剪定時期

 その年に伸びた枝の成長が一段落する6~7月がベストです。目印は黄緑色だった新芽が、深緑色になった頃です。ただし、これ以降も多少、成長するので、10~11月にも、もう一度軽く剪定すれば、きれいな姿で正月を過ごせます。

 

剪定のイメージ  

 玉散らし、生垣にされることが多いモチノキですが、高木となるのを防ぎ、病害虫の発生を抑制するためにも、枝抜きして、自然風に仕立てるのがベストです。全体のシルエットは、縦長の楕円形を目指しますが、あくまでも自然に。

 

モチノキの剪定方法  

 大きな木の場合、木バサミで細かく枝を抜いていくのは大変ですので、やむを得ず、刈り込みバサミで強制的に丸く刈られることが多いものです。ただし、毎年、そうした刈り込みを繰り返してると、内部に枝葉が密生し、すす病になりかねません。大きくならないようマメに剪定します。

モチノキ剪定の具体例

 写真は高さ2m程度の若いモチノキです。本来であれば若木のうちは、形を整えるよりも、枝葉を密生させて幹を太らせることを優先しますが、これは狭い庭でコンパクトに抑える例です。

 まず、一番上の枝葉から、手を入れます。昔から職人の間で「みっぱ(三っ葉)透かし」といわれる方法で、枝先に葉を2~3枚だけ残すように剪定していきます。始めに木バサミを使って、枝先を詰めます。残す葉のすぐ上で、切り口が目立たないように剪定します。

 その後、手を使って内側残っている古い葉や元気のない葉を落として、葉の量を調整します。

 どんな庭木もそうですが、この最上段に時間を掛けることが、重要なポイントです。一番上が綺麗にまとまっていると、そのほかは多少雑でも、綺麗に仕上がっているように錯覚するのです。

 最上段に限りませんが、上の写真のように他の枝とクロスしている枝や、木の内部で上へ向かって生えている枝は、他の枝葉の成長を阻害したり、樹形を乱したりするため、根元から切ります。

モチノキ 徒長枝

 次に最上段以外の剪定の仕方です。まず、細かな枝先を剪定する前に、左の写真で赤丸をつけた枝のように、他とクロスしている枝、いきおいよく上方に向かっている枝は、付け根から切ります。

 始めにこれをやれば、剪定する枝先が少なくてすみます。

 細かな枝先の剪定は、おおざっぱに言うと、「『Yの字』に残して、先端を切り詰める」ことの繰り返しです。

 左上が剪定前です。

①Y字になるよう細枝を間引く。

②分かれ目付近に生えている葉を手でむしる。

(場合によっては、これで止めてもよい)

③先端を切り詰める。

④完成です。

 

 剪定のポイントは、どの枝で「Yの字」を作るかで、ある程度はセンスが問われます。

 場所によっては「Y字」にならないところもあります。そうしたところは、まっすぐな一本だけを残すと自然にな感じに仕上がります。

 

 また、上の枝から下の枝まで、すべてを「Yの字」にすると失敗することがあります。次の6枚の画像は、すべて同じ枝です。左上が剪定前の元の枝です。木を遠くから眺めた際のシルエットが長楕円形になるよう、全体のバランスを考えて、適当なところで切るのを止めます。上の枝ほど薄く(=残す葉の量が少ない)、下の枝ほど濃く(残す葉の量が多い)します。

 以上がモチノキの剪定例です。慣れないと多少難しいかもしれませんが、時期を間違えなければ丈夫な庭木ですので、気軽にチャレンジしてはいかがでしょうか。途中で挫折しそうになったら、刈り込みバサミで丸く刈ればいい話です。

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