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シュロについて
シュロの木は、もっとも簡単に剪定できる庭木?です。実際のところ、シュロの剪定は新米の植木屋さんがやらされる仕事でもあります。
写真は「ワジュロ(和棕櫚)」という種類で、もっともよく見られるものです。棕櫚は日本で育つヤシ類の中では耐寒性が高く、鳥が実を食べて種子を運ぶため、意図せずどこにでも生えてきます(こうした現象を「実生(みしょう)」といい、そのような棕櫚は「ノラジュロ」と呼ばれます。)
始めは小さくてかわいらしいのですが、放置すると後々邪魔になります。また、幹を取り巻く繊維質の毛は、燃えやすく、周囲でバーナーを使って除草していたら棕櫚に火が燃え移ったなどという話は枚挙に暇がありません。
また、大きくなってから切り倒そうとすると、ノコギリやチェーンソーに毛がひっかかって、思うように切れないという厄介なものです。意図せずに植えたものは早期に伐採することをお勧めします。
シュロの剪定方法
剪定は垂れ下がっている葉を元から切るだけです。
どの辺りまで切ればいいかについては、好みによりますが、私の場合、水平より下はすべて切ります(写真は右下に葉が少し残っていますが・・・)。経験上、一番てっぺんの「ピン」と立っている新芽さえ残しておけば、枯れることはありません。
この画像は、頂上の葉を含め、すべて切り除いた例です。(右の二本)
見事に枯れています。
倒壊した幹が周囲に危険を与える可能性のない場合、あえてこのような切り方をして意図的に枯らし、朽ち果てたころに処分すると、毛がからまずに済むという考えもあります。ただし、その間の、景観は最低です。
剪定する際の注意点
大きなシュロは結構な高さです。若い職人の中には、梯子を使わないで登ることに生き甲斐を感じているような強靭な人もいますが、危険です。シュロは幹の表面がシュロ縄でお馴染みの細い繊維で包まれていますので、ハサミやノコギリの刃が絡みついたりして、思わぬ事故を招きかねません。
梯子を立てかけ、なおかつ幹と梯子をロープで固定して剪定するべきです。
また、シュロの葉の根元は丈夫です。慣れた職人なら木バサミで切ることができますが、不慣れな方は剪定バサミ(バネのついた果実栽培用のはさみ)がお勧めです。ちなみにノコギリではキレイに切ることができません。
シュロの剪定時期
神経質になる必要はありません。上記のとおりてっぺんの芯となる葉さえ残せば、時期を問わず剪定することができます。