2013年

6月

11日

チャドクガ~サザンカにつく毛虫

 近所を散歩していると、サザンカの生垣に、彼らの群れを見付けてしまいました。最近、目にしないなと思っていた矢先です。その生垣は、けっこうな人通りのある場所です。

チャドクガ 写真

 「チャドクガ(茶毒蛾)」の幼虫です。地方によっては、「チャガラシ(茶枯らし)」とか呼ぶようですが、ツバキ、サザンカ、チャ、ナツツバキ、シャラなどツバキ科の植物に発生します。

 

 私はかつてチャドクガの猛威に散々苦しんだので、この写真を見ているだけで寒気がして蕁麻疹がでそうです。

 

 チャドクガは厄介です。彼らは能動的に攻撃してくるわけではありません。身にまとった毛に、毒があるのです(毒針毛という)。この毒針毛はチャドクガの体を離れ、そこらじゅうを漂っています。

 

 直接チャドクガに触れなくても、近付いただけで皮膚に炎症を起こすのは、このためです。そして一旦、皮膚に付着したチャドクガの毛は、なかなか離れてくれません。掻けば掻くほど、毒針毛が皮膚に刺さったり、広範囲に拡散して症状の悪化を招きます。

 

 毒針毛は、皮膚の弱いところ(首筋、まぶたに始まり、肘の内側、お腹、足の付け根、膝の裏まで)を徹底的に攻撃してきます。人によって症状の程度や態様は異なりますが、蕁麻疹のような湿疹が、次第に全身に広がり、かゆみは1~2週間ほど続きます。ひどい時には、気が狂いそうになる痒みです。

 

  チャドクガにやられたときの対処法については民間療法的なものが、いろいろあります。「掻かずに叩く」、「水で洗い流す」、「熱いシャワーを浴びる」などが代表ですが、どれも効果は今一つです。まして「掻かない」ことなんてできません。気が済むまで掻きたくなります。

 

 私はチャドクガによる皮膚炎で医者に行ったことはないのですが、一般的には皮膚科の受診をお勧めします。治療にはステロイド剤、抗アレルギー剤あるいは抗ヒスタミン軟膏などを使うようです。ちなみに市販の虫さされ薬やクール系のスプレーは無力で、時には症状を悪化させることもあります。

 

 被害に遭った庭木の方の対処ですが、これも至難です。「食害された枝にビニール等を被せ、毒針毛が飛び散らないようにして切り取る。」「作業は帽子、首にタオル・・・肌を露出しないように」と言われますが、何をやってもダメなときはダメです。私の場合は用心していても、たちまち痒みが襲ってきます。

 

 チャドクガが厄介なのは、葉についたチャドクガを駆除しても、木の根元や周りに毒針毛が落ちている限り、問題が解決しないこと、また、それが目に見えないことにあります。

 

 写真で見えている、幼虫を覆っている長い毛は、毒針毛ではありません。よく勘違いされていますが、問題なのは肉眼で確認するのが難しい微細な毛です。

 

 また、チャドクガの幼虫は、ある程度大きくなると、人が近付いた振動などで、糸を引いてあちこちに分散します。地面に舞い降りることもあります。こうなったら手に負えません。駆除する場合は、チャドクガを刺激しないように、そーっと近く付く必要があります。

 

 最近ではチャドクガの毛を固めるスプレーも市販されていますので、勇気のある方は食害された木の伐採に挑戦するのもいいかもしれません。普通の方は、ご自分で作業するのは止めた方がいいです。

 

 こうした事態に至らないためには、日頃から予防する必要があります。風通しが十分によくなるよう剪定しておくこと、日頃から葉っぱを観察しておくこと、冬場にマシン油や石灰硫黄合剤を散布することです。

 

 チャドクガの卵は薄い黄色で、数ミリから1センチの円形をしています。卵にも成虫の毒毛が付着していますが、幼虫になってから対処するより、はるかにリスクが低いですので、卵がついた葉を丸ごと取り除くのもベターです。

コメントをお書きください

コメント: 11
  • #1

    良子 (水曜日, 26 6月 2013 21:12)

    チャドクガ……あの毛が毒じゃないんですね。衝撃的でした! 私ずっと、あの毛さえ触れなかったら大丈夫って思ってました(ToT) 時々ハイキングとか行った時 虫とかもアップで写真撮ったりするんですが … 虫をなめたらいけませんね!
    勉強になりました。

  • #2

    niwa-iro (木曜日, 27 6月 2013 20:11)

     良子さん、久しぶり?のコメントありがとうございます。
    ホントに私はチャドクガがダメで、記事を読み返したら、また痒くなってきました。
     しかし、あそこまで人様に痒みを与えて、チャドクガ側に何か利益があるのでしょうかね。成虫(蛾)になる確率は相当低いらしいですが、防衛策としては過剰な気がします。

  • #3

    良子 (木曜日, 27 6月 2013 23:39)

    あ、また突然スミマセン。。久しぶりの良子です。こちらこそ、ありがとうございます。
    成虫になる確率が低いと……ちょっと安心しました。 私は まだ 刺された事がないので 記事を読み想像して全身 痒くなりました。 茶毒蛾じゃなく、過激蛾って名に変更した方が用心しますよね。 もうボチボチ イラガの季節ですよね~?←ちょっと変な言い方ですね。笑 また色々教えて下さい。

  • #4

    美恵子 (水曜日, 08 6月 2016 02:14)

    先日、何も知らない私は、山茶花の剪定してたら、チャドクガを発見しましたが、そのまま剪定をし続け、かた付けた後から、急に痒くなり、入浴しましたが、痒みは収まらず、かくと、発疹が胸や脇下にでてきました。
    こんなに、この虫が恐ろしいものとは知らず、後悔ばかりしています。

  • #5

    niwa-iro (水曜日, 08 6月 2016 18:56)

    美恵子さん、コメントありがとうございます。チャドクガを見付けつつも、構わずに刈り込む、その雄姿に敬服します。世の中には、まったく痒くならない人もいます。私がかって師事した植木屋の親方もその一人で、チャドクガに怯える私に罵声と切り落とした枝を浴びせてくださいました。

  • #6

    タカコ (土曜日, 17 9月 2016 11:37)

    今まで家のどの木にも虫がついたことがなかったので安心していましたら,雑草のすみれに黒い3〜4cmの毛虫が、朝顔に7cmくらいの幼虫が、全部駆除してホッとして、ふとサザンカを見たら赤と白の木全体にチャドクガの幼虫が発生していました。窓に比較的近かったので、数cm開けた窓の隙間からゴキジェットを噴射した維持しました。がまだ毒毛がいろんなところについているとのことなので対処策を考えます。



  • #7

    niwa-iro (月曜日, 19 9月 2016 10:21)

    ゴキジェットですか、豪快ですね。風圧でかえって毒毛が飛び散りそうです。

  • #8

    (水曜日, 21 9月 2016 20:55)

    友達が10日前から痒みに襲われ 夜も寝れず痒みとの闘いです 病院に行っても効きめなし
    本日 山茶花の虫と解りました。 山茶花 椿 ヒメシャラ全部切ります

  • #9

    niwa-iro (日曜日, 09 10月 2016 10:18)

    !!!全部切ってしまったのですか・・・可愛そうな気もしますが、仕方ないのですね。普段から観察して、卵のうちに葉っぱごと取り除くというのが理想ですが、そんな暇がある人はなかなかいませんものね。

  • #10

    ぷーみん (水曜日, 12 10月 2016 11:34)

    はじめまして。
    チャドクガ 石灰硫黄合剤検索でこちらにお邪魔しました。

    先ほど、チャドクガの成虫と戦ってきたところです。
    今季二度目の繁殖です。
    網戸に着いたチャドクガは、ティッシュ4枚ほどに泡洗剤を4プッシュし
    それでためらうことなく包み込み押さえ込み、そのあとは、ポリ袋に入れ
    しっかり口を縛ってゴミへ。

    作業した服は50℃以上のお湯に浸して毒針毛の効力をなくしてから洗濯機へ。
    そうそう、虫のいた網戸もお湯をかけて毒針毛処理します。
    本当に厄介な虫ですね。
    疲れました。。。

    また、剪定の仕方など参考にさせていただきたいです。

  • #11

    niwa-iro (水曜日, 12 10月 2016 18:26)

    プーミンさん、詳細な対策術ありがとうございます。50度以上のお湯で無力化というのは知りませんでした。
    毎年、格闘してまで守りたい方がいたり、すべて伐採したりと人それぞれ考え方があって面白いです。

    私は昔、なぜ、サザンカとかツバキを植えるのだろう、毛虫にやられて痒くなるだけじゃないか、と疑問さえ抱いていました。しかし、年を経るにつれて、こうした花の奥床しいな美しさが理解できるようになり、今では庭に植えたい方の気持ちも理解できるようになりました。

    ただし、自分の家の庭に植えたいとまでは、まだ思えません。

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