植木職人用語事典 ナ行

南蛮(なんばん)

 木バサミ(植木ばさみ)のこと。「おめぇの南蛮貸せ。研いでやる」などと用いる。

 

根切り

 植木の根元(幹から、直径の3倍程度離れたところ)にスコップを差し込んで、土中の根先を切断すること。いきなり足元を切断された木は驚いて花を咲かせたり、急にやる気になったりして勢いを回復することがある。切られた箇所からは新たな細根が発生するため、移植前の段取りとして行うこともある。また、木をおもいっきり剪定した場合は、根切りをして、葉と根の量のバランスをとることもある。作業に使うスコップは事前にサンダーなどで先端を研磨しておく。

 

ねこ

 一輪車のこと。「ねこ、引っ張ってこい。」などと用いる。野良猫を探して連れてくるのではなく、「一輪車をこちらへ持ってきなさい。」という意味。

 

根締め(ねじめ)

 中高木の根元に、低木や草花を添えること。またはそれに用いる草花のこと。こうすることで景色に安定感や趣が出て、引き締まる。「根締めのサツキ持ってこい」などと使う。自然界で一本だけポツンと立っている木はあまり存在せず、根元に草が生えていない木もそうそう見かけない。根締めがないと景色が不自然なのはこうした理由から。

 

根鉢(ねばち)

 植木を掘り起こした際の、根っこ全体のこと。上手に掘り起こせば円形になる。

 

根張り(ねばり)

 木の根元のこと。あるいは太い根が地面から見え隠れして地中に入っていく様。老木、大木ではこのエリアのたたずまいが、木の良し悪しを決定することも。「いい根張りだなぁ。」などと用いる。コケが生えていると格段に風合いが増す。

 

野透かし(のずかし)

 剪定方法の一種。「野透かし=中透かし」という説や「野透かし=ノコギリ透かし」という二通りの通説があり、職人それぞれに熱い思いがあるため定義が難しいが、つまり「二年目以降の枝を分かれ目で自然な感じに切る、枝の太さや方向が途中で極端に変わらないように」ということ。切るべき枝の見極めが難しく、初心者やセンスのない職人には不可能な方法である。

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