Q ハナミズキの花が咲かない

 ハナミズキの花が咲かない原因として考えられるのは以下のとおりです。

 

①土に肥料分が少ない。

 養分が少ないと土地では、やがて樹勢が衰え、花付が悪くなります。そうした場合は、2月と9月に有機肥料(油かす、骨粉などの生物由来の肥料)を施します。

 また、どうしても花を多くしたい場合、木に負担はかかりますが、もっとも成長の旺盛な時期(5~7月ころ)に同じような有機肥料を多めに与え、その後、夏の終わりごろに水を控え気味に管理するという方法もあります。

 

②日当たりが悪い。

 ハナミズキは半日陰でも木自体は育ちますが、多くの開花は望めません。本来は日光を好む木です。花を楽しみたいなら日向に移植しましょう。ハナミズキの移植は比較的容易ですが、長年植えていたような老木であれば、慎重を期して前年に根回しをした方が無難です。

 

③剪定を失敗した。

 ハナミズキの花芽は、葉が密生しているような充実した短い枝の先端に、7月ころに作られます。長く伸びた枝(徒長枝)には花芽がつきません。花芽は直径1センチ弱の丸型で、秋になれば目で見てすぐに分かります。この花芽を剪定によって切り除けば当然、花は咲きません。落葉時期には、花芽がより見分けやすくなりますので、剪定は落葉期に行なった方が無難です。

ハナミズキが咲かない

 

 

これが花芽です。

剪定で取り除けば、花が咲かないのは当然といえます。

④植えた場所が寒すぎる。

 ハナミズキを植栽する北限は東北地方という説があります。(ただし北海道でも街路樹として使われているので何ともいえませんが。)寒すぎて花芽がうまく越冬できていない場合、見映えは悪くなりますが落葉期に寒冷紗で木を覆って花芽を寒風から保護する方法があります。

 

 以上が主な理由ですが、「店先では咲いていたのに、自分の家に植えたら咲かなくなった」という場合、販売業者が成長を抑制する薬(矮化剤)などを使って、人為的に花つきをよくしていたことも考えられます。

 

 商売ではなく趣味で庭いじりをしている場合、花つきがよくなるなら薬を使おうという方は少ないと思います。剪定、施肥を適切に行うなどの手間をかけてこそ、花の美しさを存分に楽しめるのではないでしょうか。

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