格子フェンス DIY

格子 自作
After

地窓の外に設けていた竹垣が、経年のため崩壊した。設置後、ほぼ7年。

 

構造にもよるが、全て天然物で作った場合、竹垣の寿命は7~8年ほどが相場というから、まぁ仕方がないこと。そして年と共に徐々に朽ちていくのは竹垣の魅力の一つでもある。

 

しかし、ワビサビだけでやり過ごせないのが、現実の生活。我が家の場合、朽ちた竹垣では外から中が丸見え、そして家の中にいる犬が通行人を警戒してワンワン吠えるという問題が浮上していた。

木犀 フェンス DIY
Before

もう一度、竹垣を作るという選択肢もあるが、それでは芸がないし、ここ最近は忙しく、作業に時間を費やせずにいた。市販のフェンスや出来合いの竹垣を設置することも検討したが、私にとって魅力的な品はほとんどなかった。

 

いろいろと検討した結果が、「格子の自作」である。できれば目が細かい千本格子のような物を造りたい。

 

格子にすれば、内側にある植木に日差しや風が入り、病害虫の影響を受けにくい。角度によっては目隠し効果もあり、犬目線では、ほどほどに外が見えづらくなるはず・・だと。

 

幸い年末年始の休みがあったので、世間の風習を全て無視し、大晦日と三が日を使って、格子フェンスを作ることにした。

 

古い竹垣は、寿命を承知の上、丸太を直に地面へ埋め込んで作ったが、今回は少し長持ちするようブロックの上に格子を作ることにした。

 

世の中には便利なものがいっぱいあって、画像のようにブロックを挟み込んで柱を立てることができる。

 

2×4(ツーバイフォー)材を使って作るデッキやラチスなどに使う金具で、私が目指す和風の格子との相性は微妙だが、なんとかなるだろう。単価は1300円ほどで、5つ購入。今回使う材料ではこれが最も高価だが、大事な基礎なので仕方ない。

 

柱をつけるとこんな感じに。

ちなみに柱は防腐材入りのレッドウッドで、10フィート(3mくらい)で800円の物を使用。

 

正式に取り付ける前にはダークブラウンに塗装するが、ここまでのところ完全に洋風な雰囲気

 

図面は書かず、頭の中のイメージだけで造ることにする。角の処理をどうするかが悩ましい。

 

格子部分は節が少ない1×2(ワンバイツー)材を使用。約1.8mで288円ほど。それを支える胴縁には赤松の半貫を使用した。こちらは3m弱で1200円ほど。

 

この胴縁(完成時に水平になる部分)が曲者で、完全に真っすぐな材木を使わないと後々、苦労することになる。

私のように図面を書かず、いきあたりばったりで作る場合、特に注意する必要がある。

格子は1×2材の奥行と同じ、4cm間隔で取り付け、柱とは別に作成。現場はすでに植栽しており、塗装作業に十分なスペースがとれないためだ。

 

全長(横幅)3.6mなので、一人で持ち運ぶにはギリギリの大きさ。

 

塗装はキシラデコールという水性のものを2度塗りした。私が住む関東地方の正月は晴れが多いので、塗装にはうってつけである。

 

乾燥後、柱に取り付けてみると、なんとなくいい雰囲気がでてきた。このあと、オタフクナンテンの側にも格子を取り付けるのだが、角のデザインをどうするかは未定のまま突き進む。

縦のラインと横のラインの合体はスリムスレッド(細い木ねじ)を使用。このままではネジの頭が見えるので、この上から立子(縦の材木)を取り付けることにする。

 

しかし、空中に浮いた立子をボンドで固定するのは難しい。また、見た目が悪いので、表面からネジを打つわけにはいかない。裏から斜めにネジを入れるのも強度的に不安が残る。

 

そこで思い付いたのが、合い釘だ。

 

釘の頭がなく、両端が尖っているものだ。本当は中間にツバ(釘の頭)があればベストだが、あいにくそうした品はない(ねじタイプならある)ので、錐でバランスよく下穴をあけて立子を装着した。

 

 

 

格子を造りはじめた時からの課題であった角のデザインだが、最終的には、こんな感じ↓になった。格子の内側には松竹梅を植えており、神社っぽい感じになってしまったが、家族の反応は上々であった。

材料費は25、524円

電動工具はなるべく使わないという、ひねくれ者で、材料の切り出しなどは手作業(のこぎりを使用)。製作には30時間ほど費やした。

いつまで持つか分からないが、記憶と形に残る、良い年末年始となった。

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