存在意義

鳥居支柱

街中でこうした景色を見かけたことはありませんか?

たぶん、多くの方は何も感じずに通り過ぎていくのでしょうが、私はこういう景色にめっぽう弱いので、一見して考え込んでしまいます。

 

「いったいキミは何を支えているんだい?」

「キミの役目はもう終わったんだよ・・・」

 

実際に声に出すことはありませんが、教えてあげたくなります。まぁ実際は薄々気付いてはいるのでしょうが。

 

 

これは「鳥居支柱」と呼ばれるものです。比較的大きな木を植えた場合、強風で木が揺れて成長を阻害することのないよう、また、木が倒れてケガ人を出さないよう設置されるもので、歩道、公園など公共のスペースで多用されます。神社の入り口にある鳥居に形が似ていることから命名されています。

 

本来、木の成長が安定期に入ったら、取り除くべき代物です。まして木が何らかの事情で枯れてなくなったのなら、もはや存在意義はありません。

 

ただし現実には、いつまでも撤去されず、支柱の下部が腐って宙に浮き、逆に木に支えられてようやく立っているようなものもあります。たぶん、予算がないのだと思います。植栽する際は、支柱の予算も計上されますが、「後のことは知らん。」という感じですかね。

 

街路樹の剪定や除草の際に、持っていってくれても良さそうですが、律儀に持っていくような業者さんは余り見かけません。

 

こうした光景を見る度に、考え込んでしまいます。

「いったいキミは何を支えているんだい?」と・・・

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コメント: 4
  • #1

    良子 (木曜日, 06 11月 2014 21:53)

    お久しぶりです!
    また笑って読ませてもらいました。
    私も、思った事があります!
    「どっちがどっちを支えてるの?」って。
    以前 街路樹を 消毒に来てもらった時に
    「こんなに、グラグラでも、 置いておいた方がいいんですか?」って 問うてみました。
    すると、木をグラグラ揺すって納得した顔をつくり 支柱は スッキリ

  • #2

    良子 (木曜日, 06 11月 2014 21:57)

    ……すみません……
    途中で送ってしましました。

    ……支柱は、スッキリ持って帰ってもらえました!
    ところで、ふと思ったんですけど、あの支柱の木は 何の木なんですか?色々あるんですか?
    すみません、変な質問で。。

  • #3

    niwa-iro (土曜日, 08 11月 2014 09:09)

    コメントありがとうございます。

    たいていはスギです。かつては表面を火で炙って強度を高めた「焼き杉」が使われていましたが、近年はスギに防腐剤を塗り込んだものが使われています。色が杉っぽくないのは経年で劣化・色あせしているからです。
    支柱としての寿命は5~7年くらいでしょうか。湿度の高い場所だともっと短命です。

    同じような景色を今朝も道端で見かけました。
    また、支柱がしっかりしていても、木と支柱が固定されておらず、結構な隙間がある見せかけのバージョンも結構ありますね。

  • #4

    良子 (土曜日, 08 11月 2014 23:46)

    杉と聞いて驚きました!そんなエエもん使ってるんやー!って……。 私のなかでは 杉=高級なイメージなので 。。 なのに5~7年なんて 更に勿体ない感じがします。 杉があの支柱ぐらいの太さになるには どれぐらいの年月なんだろ?
    でも、支柱が ちゃんとした鳥居支柱って 名前が、あって 杉って事が分かって 良かったです。 これからは ちょっと見る目も変わってきそうです!
    ありがとうございます。

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