地方にもよりますが、今頃の時季になると、あちこちの木に真っ白な花が咲いているのが目立ちます。だいたいがコブシなのですが、中にはモクレン(ハクモクレン)も混ざっていて、園芸ビギナーは混乱します。
コブシとハクモクレンは花の大きさが明らかに異なるので、慣れれば遠くからでも識別できるのですが、試しに両方の花を間近に並べてみました。
左がモクレン、右がコブシです。
花全体の直径はモクレンが12cm程度、コブシが8cm程度です。
モクレンは花びらが9枚(正確には花弁6枚、がく3枚)、コブシは6枚です。
簡単に言うと、モクレンの方がゴージャスで、コサージュとしても使えそうな感じです。一方のコブシの方は、それほどの立体感はなく地味です。
木全体を遠くから見たときの、花の付き方も異なります。モクレンの方は、花が上向きにそろっていて、整然とした印象です。それに比べるとコブシの方は、四方八方ばらばらに花が咲いているように感じます。
ちなみに単に「モクレン」という場合、植物学的にはハクモクレン(白木蓮)ではなく、下の写真のようなシモクレン(紫木蓮)を指すようです。
うちの近くで3月下旬に撮影したもので、写っているのはすべて同じ一本の木に咲いた花です。
あまりに見事な木蓮で幻想的な感じすらしませんか。木蓮は「花木の王者」と呼ばれることもありますが、納得です。
モクレンは剪定しないのが基本で、剪定せずに放置すれば写真のような花が咲きます。ただしスケールが大き過ぎるので、敷地に余裕のある方向けですね。
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