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ナンテンの実がならない

ナンテンの実がならない

 青空に映える南天の赤実は、冬の風物詩。正月飾りとしても欠かせません。基本的には丈夫で手がかからない植物で、増えすぎて困るという方もいるくらいです。

 

 一方、肝心の実ですが、環境や年によって豊作だったり、凶作だったりします。せっかく庭に南天を植えても実がならない(少ない)と、何のために植えたのやら・・・となりかねません。

 寂れた廃屋の南天が豊作だったり、手を小奇麗な庭の南天が凶作だったりと、皮肉な光景もよく見かけます。この違いはいったい何なのでしょうか?

 

植え場所は大丈夫ですか?

→南天は日陰に強く、かつ鬼門除けとして北東の方角に植えられがちです。しかし、実を楽しむためには日照が必要です。もし環境が悪ければ植え替えをしましょう。

 

 ナンテンはもともとは暖かい地方の植物です。植え替えの適期は4月~9月で酷暑期は避けましょう。また、植え替えが手間であれば、挿し木によって場所を変える方法もあります。時期は2月下旬~3月で、古い枝を10~15cm程度切って、土に挿せば比較的容易に発根します。

 

 ただし、元の場所にあったナンテンからも株全体を掘り起こさない限り、新芽が出続けます。

 

梅雨の雨がまともにあたっていませんか?

→ナンテンの花にはオシベとメシベがあり、ちょうど梅雨の時期に受粉します。軒下などで雨がまともにあたっている場合や雨量の多い年は、うまく受粉することができず、結果、実つきも悪くなります。

 

 どうしても実なりを良くしたい場合、雨の日は花穂にポリ袋を被せて、受粉を促します(雨が止んだら袋は外す)。

 

誤った時期に剪定していませんか?

→ナンテンの受粉は上で述べたように梅雨時です。この後に花芽を剪定をすれば当然、実は望めません。花芽は、短く充実した枝につき、先端が丸まっているのが特徴です。また、葉芽は徒長枝(他よりピョーンと飛び出るように成長した枝)に多くつき、先端が尖っています。

 

 花芽と葉芽の見分けがつかない場合、剪定は実が終わった2~3月だけ行うのが無難です。なお、一旦、実がなった枝には、その後3年ほど実がなりませんので、正月飾り用に枝ごと剪定するのもいいでしょう。

 

ナンテンの木が大き過ぎませんか?

→ナンテンには「軒の高さまで育てると運が良くなる」という俗説があります。このためか芯を止めず、ひたすら上へ上へと育てている御家庭もよく見掛けます。

 

 しかし、通りを歩いていると分かりますが、豊作なのは1m前後のナンテンで、2~3mくらいになると実がまばらです。大きくなると実つきが悪くなりますので、実を重んじる方は、春先に芯を止めましょう(ただし、大胆に剪定する場合は6月ころが無難です)。

 

 また、高さだけではなく、株が大き過ぎる場合も、実つきが悪くなります。スペースに応じて枝数を間引きましょう。この際、3、5、7本・・・と奇数になるように枝を残すのがコツです。これは縁起を担ぐという意味も多分にありますが、より自然に見せるための工夫でもあります。

 

それでも実がならない場合

→土壌の問題が考えられます。ナンテンは元来、落ち葉の層が厚い林の中に自生しています。これを人工的に再現するため、植え床に堆肥、腐葉土を多めに入れて、水はけと保水性を確保しましょう。

 

 また、冬期には油かすなどの有機肥料を寒肥として施肥するのも効果的です。また、開花時季に綿棒などを使って人工授粉するという手もあります。

 

それでも実がならない場合

→お花屋さんで実がなっている切花のナンテンを買ってきましょう。

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