シラカシの剪定

 ここ数日、珍しくシラカシと関わることが続きました。

 地味な樹木なので話題になることは少ないのですが、関東地方で「カシ」と言えば、このシラカシを示すことが多く、ちょっとした木立の中にはドングリから自然に発芽した実生の苗を見かけます。

 

 先日知人から、「購入した家にシンボルツリーとしてシラカシが植えてあるけど、シラカシってどうなの?」との質問を受けました。

 

 前回の記事にも書きましたが、シラカシもハウスメーカーの都合で選択された樹種であろうと思います。東日本ではそこらじゅうに生えている木であり、とにかく値段が安いです。

 

 木自体の魅力は「悪くはないが良くもない」という印象です。カシ(貸し)とカリン(借りん)を一緒に植えて金銭に絡む縁起を担ぐという手法もありますが、いかんせん、シラカシは地味です。

 

 また、最大のデメリットは小さいままで格好良くするのが難しいということです。

 上の写真はシラカシの剪定前後の様子です。

 「とにかくすっきりしてくれ」という要望で、ばっさりと剪定したものです。このシラカシは植えてから15年ほど経過していますが、剪定は2年に一度くらいのペースで行っているそうです。

 

 いつも感じるのですが、シラカシは背丈2m以下に自然な姿で収めるのは難しいです。枝ぶりがゴツゴツしがちで、徒長枝が多く、強く切ると車枝だらけになります。つまり、形をまとめにくい木です。もっとまめに剪定すればある程度は可能かもしれませんが、写真のシラカシも、満足のいく仕上がりには程遠いです。

 

 シラカシは、モッコクやマツのように単独で植えて枝振りを味わう木ではなく、生垣にするのが一番適しているかもしれません。

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